観葉植物の生育期であり、冬に傷んだ株の回復や株分け・挿し木で増やしたり若返らせるのに適した季節です。
庭木の木陰や生け垣の株元、家の北側の陰などに置く。気温は十分あり、微風が通り、夜露もおり、生育に最適の場所である。半日陰とは、大きな庭木の下などのように十分に明るくて直射日光が当たらない場所、または朝2〜3時間だけ直射日光が当たって、以後は日陰になる場所を指す。
室内の場合は、戸外の半日陰〜日陰に似た明るさなら可であるが、戸外より気温が高く風もないので、風通しをはかることが大切である。また、夜は外に出して夜風や夜露に当てるとよく育つ。
日差しが強いので、昼間の直射日光に当てると葉焼けする。室内から外に出すときは、部屋→戸外の日陰→半日陰という順に慣らしていくことが必要である(5日間間隔程度)。
夏は乾きが速いので、朝と午後の2回水を与えないと水切れのため枯れることがある。
生育に十分な気温があるため、光線不足にすると間延びした育ち方になる。
梅雨期や長雨時期に外に出したままにしておくと、水分過剰になり根が腐り枯れてしまう。朝雨期は軒下や室内に入れる。
生育期に戸外の一定場所に放置すると、根が鉢底から出て地中に根付いてしまう。秋に室内に戻すとき根が切れて葉が枯れたり落ちたりするので、定期的に鉢を動かす。
ベランダに放置すると周囲のコンクリートの輻射熱により異常高温となり、鉢焼けで根が傷む。
冷房した室内では空気が乾燥し、湿度不足になり落葉しやすい。毎日、葉水を与える必要がある。
熱帯生まれの観葉植物は、生育を中止し休眠状態に入るため、肥料を吸いません。また、水も根が枯れない程度の土の湿りがあれば十分です。
耐寒温度は@高温性[最低温度が15〜18度で生育が止まり10〜12度で障害が出たり枯死する]A中温性[最低温度が10〜13度で生育が止まり5〜7度で障害が出たり枯死する]B低温性[最低温度が8〜10度で生育が止まり0度前後でで障害が出たり枯死する]C耐寒性[最低温度が5〜8度で生育が止まり−5〜−3度で障害が出たり枯死する]に分類される。
生育期の間に冬に寒さに耐えうる体力をつけさせる。十分な肥料、水やり、適正な光量で丈夫に育てておく。
9月中旬から肥料やりを中止し、室内に搬入するまでの間は、より日陰に置いて冬の室内に近い光環境に慣らしておく。
暖かい居間には高温性の植物を置く。玄関は低温で温度変化が少ないので、低温性の植物を置く。ガラス戸に面した廊下は、光は十分にあり適した場所であるが、明け方の冷え込みが強く、昼夜の温度差が大きいのが欠点である。窓から20cm程離して置き、夜はビニール囲いなどで保温し、昼はカーテンなどで遮光する。
同じ室内でも床面よりは天井に近い方が暖かい。寒さに弱い植物は棚の上に置くとよい。床は冷えるが床暖房などがあれば問題ない。壁面は光線不足になりがちなので月に1回は、置き換える。
暖房の熱や温風を直接当てると、植物は水分を失って枯れる。熱の影響を受けない後ろや横側に置けば問題はない。
乾燥した土は土中に空気が多くあり、寒気の影響を受けにくいが、湿気が多すぎると水分が根を冷やし枯れてしまう。室温をよほど高く保てない限り、鉢土は乾かし気味に管理し、鉢の表面が白く乾いて更に数日後に水を与える。但し、水を与えるときは十分に与える必要がある。
水は、余分な水が午後3時頃にはなくなるように、暖かい午前11時〜午後1時頃に与える。寒い日は、水やりを控え暖かい日が来るのを待って与える。また、寒い日は、お湯を少し加えた微熱湯(20度)を与える。
乾燥しやすいので葉が枯れたり落ちたりしやすい。加湿したり保湿することが効果的である。水やりを控えるかわりに湿度を保てる環境つくりが大切である。週に2〜3回、日中の暖かい時に微熱湯を霧吹きなどでスプレーする(葉、茎、ヘゴ)。寒い日を除けば毎日でも可。
夜から朝まで、ポリ袋をかぶせると植物の呼吸作用で湿度は保てるので効果的である。
蒸散抑制剤は、葉に薄いパラフィン被幕を作るので、水分の蒸発を防ぐ効果がある。月に1回散布しておくと乾燥防止の効果があり、植物が傷まない。